16/12/05
鉢形城址
  先週の木曜日(12/01)は、参加している歩く会が開催され、埼玉県の寄居町にある“鉢形城址”とその近辺を訪れました。この城址は文明8(1476)年に関東管領であった山内上杉氏の家臣長尾景春が築城してと伝えれられ、その後この地域を支配した北条氏邦が豊臣秀吉の小田原征伐の際、前田利家親子や上杉景勝らによって滅ぼされ、以後徳川家の代官によって管理された、とのことです。そして、昭和7(1932)年には国指定史跡になっています。
 現在は、土塁や空堀は残っていますが、建物の基礎となった土台の石などはなく、広々とした空間でした。ですから、詩心欠如の故もあり、「兵どもの夢・・・」の感慨には至りませんでした。
 図録のオモテは、土塁と空堀、ウラは城址内雑木林の紅葉です。
 ところで、今回は“もんじゅ”の廃炉のお噂です。福井県敦賀市にあり、日本原子力研究開発機構が運営する高速増殖炉「“もんじゅ”」は、2兆円以上も注ぎ込んだにもかかわらず20年間で250日しか運転されていない代物です。この欠陥品を、政府は捨てること(廃炉)にすると言っているのですが、その計画が「高速炉開発会議(構成メンバーは下記)」 で示されたとのことです。
 その計画によれば、政府は年内に、“もんじゅ”の廃炉を決め、来年度にも解体に向けた作業に着手することとし、それと共に約10年間は並行して、原子炉を冷却する液体ナトリウムを取り扱う技術など、安全技術の研究を続けるのだ、そうです。“もんじゅ”は1995年にナトリウム漏れで火災事故を起こしていますが、国内には、“もんじゅ”以外にこの技術を本格的に研究できる原子炉がないことから、廃炉が完了するまでの一部期間を活用することにしたのです。
 研究を続けるにあたっては、文科省が、日本原子力研究開発機構に対する監督を強化し、安全面に配慮する、とのことですが、同機構については原子力規制委員会から昨年11月、「安全確保上、必要な資質がないと言わざるを得ない」と指摘されていたのです。20年の時間を費やして習得できない技術を今後の10年で獲得する、衆愚としては考えられません。贔屓目に、現時点、液体ナトリウムを取り扱う技術の確立は最終段階にあるので、あと10年あれば世界に誇るものが出来る、との確信があれば良いと、思いたいのですが実績からは信じられません。
  2012年時点の試算によると、“もんじゅ”の廃炉には3000億円の費用が必要となる見通しでした。ただ、再稼働には5400億円以上かかり、維持費も年間200億円かかるとされることから、廃炉に決めたのですが、10年間はその維持費が必要なわけで、この試算の3000億円にその分が加算されることになります。
 “もんじゅ”の今後を決めた原子力関係閣僚会議(09/21付)で、日本は「核燃料サイクルを推進するとともに高速炉の研究開発に取り組むとの方針を堅持する」とし、高速炉開発会議が、高速炉開発方針を年内に策定し、原子力関係閣僚会議がこの方針と“もんじゅ”の方針の両方について決定するという仕組みにしていたのです。つまり 核燃料サイクル政策自体は正しいと主張するために、“もんじゅ”を主人公とした旧夢物語を捨て、主人公を変えた新夢物語が必要ということなっているのです。
 何故に、増殖炉に執着するのでしょうか。「高速炉開発会議」は、経産相、“もんじゅ”を所管する文部科学相、電気事業連合会会長、原子力機構理事長、“もんじゅ”主要容器製造会社三菱重工業の社長の5人で構成されています。
 「ゲスの極み(?)」的に勘ぐれば、増殖炉は出来るに違いないと言い続けて、そこにある権益を持ち続けたいのでしょう。何せ、ここでの費用は、一般消費者の電気料金に付加できるという“打出の小槌”を持っているのですから。
 福一事故の廃炉費用、その他の原発の廃炉費用、そして“もんじゅ”も含む増殖炉に纏わる費用など、これらを“纏めて全て面倒を見てやる”、衆愚は太っ腹ですね。
平成27(2016)年12月1日(木):撮影