16/10/10
マーガレット・コスモス
   先週の土曜日8日は、二十四節気の寒露(露(ツユ)の結び始めの頃)でした。列島を横断するのではないかと予想された台風18号は、予想よりも西側に、そして北側にずれ日本海を通って温帯低気圧に変わり過ぎ去ってしまいました。このような進路となった一つの要因は太平洋高気圧が、この季節にしては活発だったとのことでした。それ故、先週の関東では真夏日の日もあり“暑さ堪えて”の日々でした。早く普通(例年、暦通り)の陽気になって欲しいものです。
 図録は、この季節の花ですが名前が分からず、調べてみました。するとこの名に巡り合うあったのですが、そこでの説明を読んでみると、この花とよく似た“ユリオプスデージー”があり、よく間違えることが多いとありました。ここではその違いの説明を無視しています。
 ところで、今回は近頃世間を賑わす出来事のお噂です。となると、我がマスメディアの尻馬に乗ってのこととなりますが、ご容赦を。 先ずは、豊洲に出来た水溜まりのことでしょうか。都知事は特別調査組を設置して、そこに調べさせたのです。そして、結果は水溜まりが出来るような部屋を作れと誰が指示したのかは、“判らなかった”とのことでした。都知事の弁によれば、“空気”がこれを作ってしまったとのことです。ごく普通のおじさんやおばさんがこんなことを口にしたら(喋ったら)、“顔を水で洗って、出直して来い”と、どやされるのが落ちでしょうが、都知事は違いました。皆さんがこれを納得し受け入れ、これに社会の木鐸を自認する我がマスメディアの諸兄も鋭く突っ込みを入れませんでした。都知事と同じ空気を吸っているのでしょう。先々週に申し上げたように、“不思議な国・日本って、いいなぁ”の事象を、都税を使った特別調査団が、本気で調べての結論ですから、誤魔化しや嘘はないのでしょう。ですが、これを発表した都知事の口振りには、当初の勢いを感じられないのが、気になります。
 次はこれも都知事がらみのこととなります。都知事が設置した都政改革本部の2020年東京五輪・パラリンピックの開催費用などを検証する都の調査チームが「第1次調査報告書」を報告したとのことです。この報告によれば、膨張する開催費は、3兆円を超す可能性があるとする独自の試算を行い、大会組織委員会が見込む5千億円程度の収入では、競技施設の建設はまかなえないと判断され、都や国などが原則、負担すべきだと提言しているのです。また、組織委が整備する予定の仮設競技場などの整備総額は、当初見込みの3倍超にあたる約2800億円になると指摘し、組織委が負担するのは「非現実的」とし、分担のルールを早急に検討すべきだと提言するとしています。一方、公費負担が増大するため「組織委は司令塔になりにくい」と結論づけ、経費総額に上限を設けた上で、都や国が予算を一元管理すべきだとした、とのことです。
  都の調査チームは随分と踏み込んだことを言ってますが、五輪・パラリンピックの開催者は国ではなく都市が建前ですから、これは当然のことなのです。ですが、この期に及んでこんなことを言い出すって、上記の出来事と基本的には同じように感じます。つまり、関連する組織体は自分勝手に動きだし、空気で何となく一つの方に動いていると確信し行動していたのです。それ故、組織委の会長さんが黙っていません。「素人が今更、何をごたごた言っているのか」とご立腹です。この先、どうなることやらですが、今よりもっと強力な空気が吹き出すに違いありません。
 そして、次は我が国の景気です。3日、日本銀行は9月の全国企業短期経済観測調査(短観)を発表した、と報道されました。報道では、代表的な指標となる「大企業・製造業」の業況判断指数(DI)はプラス6と、前回6月調査から横ばいに留まり、横ばいは2四半期連続で、景気の足踏みが鮮明になってきたのです。現時点、景気の先導役が見当たらず、円高で先行きの厳しさも増しているのが原因、とのことです。
 日銀は大規模な金融緩和を始めてから3年半経過しました。しかし、その成果は出ず金融政策に頼った経済運営の限界であること示しているのですが、日銀は何故か、“これから状況は変わる”と強気です。3年半もやって結果が出ない政策の副作用が、想定外の方向に出て取り返しのつかないことにならないことを願うばかりです。そして、総理は“アベノ・・・をさらに加速する”と言って、今年の補正予算を成立させることにしています。“アベノ・・・”も想定した成果は出ていません。景気は変わる(良くなる)のでしょうか。
 ヒョットすると、永田町の先生方、霞が関や新宿のお役人さん、そしてそれに纏わりつく財界の紳士淑女の皆さんは、先の戦争で国民をだまし続けた“大本営”とその係累が復活しつつある、のではないでしょうか。 わが民族は明確な国家の戦略目標を持たず、陸海軍を統括する司令部も設置することなく、戦いを起こしてしまったのです。その結果から多くを学んだはずですが、水溜まりや五輪などの運営組織、そして本当のことを語らない政府や日銀などを見ていると、何方かが口にする「戦後レジュームからの脱却」などは絵空事で、単なる思い付きなのでは、と思います。
平成27(2016)年10月3日(木):撮影