16/09/05
百日紅
   台風の9、10、11号が相次いで関東以北を襲い、各地に大きな被害をもたらしています。

 被災されて方々にはお見舞い申し上げます。
 これらの台風の進路予想は、公表されていたのですが、その雨量が“想定外”だったことが大きな被害となったように思います。近頃の天候の振れ幅は、例年(過去30年平均)の値を大きく超える時が多くなったように思います。これからの気象災害対策にはこの辺りを考慮する必要があるように思います。
 図録は、この季節の定番の花です。この花は“百日紅;ヒャクニチコウ”と書き「サルスベリ」と読ませますが、そのものずばりに“猿滑”かくこともある、と図鑑にありました。

 ところで、今回は新電力(?)買取価格のお噂です。ご存知のように、太陽光や風力、地熱などの再生エネルギーの普及を後押しするため、発電した電気(電力)を12年度から電力会社が一定額で買い取ることを義務化した法律が「再生可能エネルギー特別措置法」です。この法律は福一事故の後、国内の電力構成を原子力一辺倒からの転換を求めた国民の意識・意向を反映した立法だったように記憶しています。
 今回、その買取り価格の一つを引き下げることを検討していると報道されました(8/29付 読売新聞夕刊)。記事によれば、今回の対象は“風力発電”で、その理由は発電効率が向上し、買い取り価格を引き下げても事業者の採算が取れると判断されること、また、買取価格は電気料金に上乗せされているため、家庭や企業の負担を抑える徂いがある、とのことです。現在、風力発電の価格は発電開始から20年間、1`・h時あたり、22円となっています。今秋から経産省の有識者会議で価格を確定し、数円引き下げ、2017年4月から実施する、とのことです。買取価格の見直しは、太陽光発電については毎年行われていて、12年度に1`・h時あたり40円だった価格を、今年度は24円に引き下げているのです。このことは太陽光や風力による新電力の発電コストは、低下傾向にあることを示しているのでしょうか(地熱発電の買取価格の動向は判りませんが)。
  電源別の発電コストに関しては、平成27年4月の「総合資源エネルギー調査会」の「発電コスト検証ワーキンググループ」による「長期エネルギー需給見通し小委員会の対する発電コスト等の検証に関する報告(案)」があります。この中で、「2014年モデルプランと試算結果概要」にそのコストが記載されています。
 その一部を転記すれば、単位は【円/`・h時】です。原子力;10.1〜、石炭火力;12.3、LPG火力;13.7、風力(陸上);21.9、石油火力;30..6〜43.4、太陽光(メガ);24.3 となっています。
 この数値から見ると、2014年に想定した発電コストと買取価格かほぼ同じになっているのです。ですが、今回の値下げは“家庭や企業の負担を抑える徂い”とありますが、別の狙いとして発電業者の締付(?)もあるのでは、と思います。
 我が経産省は原子炉村の保護者ですから、国民や企業を口実に身内を庇(かば)うのは止むなしでしょうか。政府が進める“アベノ・・・”の第三の矢は、構造改革でした。この矢力(やじから)が不足していることは明らかなのです。今回の風力発電では技術革新によって効率が向上しているのですから、これをさらに進めることが構造改革の一つにと思うのですが、その方向に向かわないところが、現在の停滞に繋がっていると思います。
 蛇足;上記の発電コストの「原子力;10.1〜」の「〜」はどんな意味でしょうか。これが「〜10.1」であれば、原子力村の皆さんが口にする“一番安い電力”は判るのですが。数字の後の「〜」の先は、無限であることを図らずも福一”の現状が示している、と思うのは穿ちすぎでしょうか。
平成27(2016)年8月29日(月):撮影