16/08/29
幸福駅
   19〜23日は北海道の道東を旅しました。台風7号の爪痕が残る中、後続の11号、9号に同伴してのことでした。ですから、訪れた観光地では、ほとんどが傘なしでは動けず、時には合羽を着ての行動でした。本州にはない広々とした草原やよく手入れされた農地をすっきりとした青空の下で見ることができず、残念なことでした。
 図録は、1973(昭和48)年3月、NHKの紀行番組「新日本紀行」で『幸福への旅〜帯広〜』が放送され、駅名の良さから「幸福駅」が全国的に知れ渡り、『幸福駅ブーム』を巻き起こし駅の標識(オモテ)と切符(ウラ)です。この駅は旧国鉄の広尾線の一駅でした。この路線は、1987(昭和62)年2月に廃線となり、駅舎も取壊しの予定だったのですが、観光の拠点として残されたとのことです。
 バスガイドさんの説明によれば、北海道の人口は約500万人、その内200万近くの人たちが札幌市内とその近郊に住居を構えているとのこと。従って、道内の他の地域では過疎化が急激に進んでいるとのことでした。老生がここを訪れた時も我々のバスだけでした。観光拠点と言ってもその厳しさの一端を見た感じがしました。
 ところで、今回は中小企業への支援策のお噂です。全国紙Yの8月23日付の記事によれば、「従業員の賃上げに取り組む中小企業に対する新たな支援策として、補助金額の上限を最大2倍に引き上げるため、2016年度第2次補正予算案に関連費用を盛り込む」、とのことです。具体的には、従業員数が20人以下の小規模の中小企業を対象としている「小規模事業者持続化補助金制度」を改正し、賃上げに踏み切る企業を対象に、販路の開拓や事業の海外展開にかかる費用などに対して事業あたり50万円を給付してきた補助金の上限を、2倍の100万円に引き上げることとし、事業拡大に積極的な企業への補助金を増やし、賃上げとの両立を促そうというもののようです。
 例えば、従業員が20人の企業で100万円の補助を受け、この全額を従業員の賃上げに上乗せしたとすれば、一人当たり¥4.166.−増えますが、税金や社会保険料などを引かれますので、
手取りは3千円程度の上昇でしょう。給与が増えるのは嬉しいでしょうが、この額では実感として“給料が上がった。良かった。”となるのでしょうか。また、これを実施して賃金上昇としても、補助金がなくなったからと言って給与を下げることは出来ないでしょうから、政府が狙う補助金による賃金上昇には結びつかないように思うのです。
  諺に『塵も積もれば山となる』があります。今回の支援策はこの例えの反対を行うかの様にみえます。第2次補正予算での計上額は判りませんが、“山の状態”での中小企業への支援策が思いつかなかったのでしょうか。それとも補正で捕れる額はこの程度なので、とにかく、使わねばで“バラマケ”となってのでしょうか。でも、これって、野生動物への“餌付け”と同様のことではないでしょうか。餌付けも恒久的なものであれば意味はあるようですが、単発的なものは、生態系の破壊につながると言われます。中小企業のみなさんを野生動物と同じなど失礼なことですが、今回のような支援策は、経済産業省のお役人の政策立案能力の貧弱さが露呈しているようにも思われます。
 必要なことは、中小企業を含めた我が国の活性化に繋がる政策の立案でしょう。政府が進める“アベノ・・”には、餌付け的施策が多いように思われます。これでは我が国の活性化のエンジンの出力は上がらいのではないかと思います。
 政策立案が仕事の霞が関のみなさん“頭を使って、仕事をせよ”です。
平成27(2016)年8月19日(金):撮影