16/05/30
紫陽花
   関東甲信地域の梅雨の入りは、平年で6月8日、昨年は6月3日だそうです。ですから、この花の図録はちょっと気が早いように感じます。とは言え、今年の気候は早め、つまり、ここまでは暖冬でしたから、今週中に梅雨入りなんてことになるかも知れません。

 ところで、今回は次期学習指導要領のお噂です。この要領では2020年度から小学校で“プログラミング教育”が必修となるそうです。先週、お噂申上げた「日本再興戦略2016」においても、その必要性がうたわれて、経済成長を支える人材育成の一環として期待されているのです。
 とは言え、どんな内容を小学生に学ばせるべきか、といった議論は始まったばかりの様です。4月中旬、文科省は小学生のプログラミング教育に関する有識者会議を設置し、これまで2回の会合が開かれたが、委員から「プログラミング教育という言葉が何を指しているのか、共通理解がない」などの意見が出され、
混乱があるようです。また、新たな授業時間が確保できない中、どのような形でプログラミング教育を行うかも課題で、「別の教科の内容を削って教えられないか」 「算数の筆算など既存の教科の中に、プログラミング的思考が必要な場面がある。そこで教えられるのでは」などの意見が出ているのです。
 要するに、“プログラミング教育は必修”としたのですが、実行に移すには、まだまだ検討が必要なのです。この教育指導が何年生から始まるのかは判りません。また、英語の授業も低学年生から始まると聞いていますので、これからの小学生は大変ですね。
 ところがです。国立情報学研究所の新井紀子教授が行った調査結果が報告されていました。それによれば教科書の文書から作った問題でその読解力を調べたのです。対象は首都圏とその近郊の中学・高校の生徒約千人でした。
問題は「どの言葉がどの言葉にかかるかを問うもの」で、1/3以上間違えた中学生は半分を超えていたとのことです。
 高校生でも同様で、やさしい問題でも正確に読めていないことによるものではないかと推察されています。つまり、中高生は文頭やキーワードの近くにある言葉を選んで読み、文章の意味を理解しないで問題を解こうとする傾向が強いと考えられるとのことです。
 そこで新井教授は、「英語教育の充実やプログラミング教育の導入を言うならぱ、まず日本語を何とかするべきなのです。日本語をわかっていないのに英語をやってもしょうがない。プログラミングを勉強するなら、プログラムに求める機能を記した仕様書が読めなければしょうがないですよね」。また、「だから最低限、教科書を読めるようにしてから中学を卒業させなくちゃいけないんです」、と言ってます。
 この先生の言葉に納得します。長年接してきた英語は身につかず、プログラミングの知識は皆無で、そこら辺りに転がっている爺さんがとやかく言うのも憚られることですが、活動するための基本は「読み書きソロバン」でしょう。
 文科省のお役人や有識者会議の先生方のご意見もうかがいたいものです。
平成27(2016)年5月17日(火):撮影