16/04/04
雪柳;ユキヤナギ
   今日4日は、二十四節気の清明(万物ここに至りて皆潔斎にして清明なり)です。“清く明るい気が満ちる”なのだそうです。
 先週末の東京は天候不順でしたが、東京の染井吉野もほぼ満開です。
 図録は鹿島の庭で撮ったものです。暖かくなって来たとは言え、まだ木々の新芽が目立たないこの季節、その白さが新鮮に映ります。『別名を小米花;コゴメバナ、小米柳;コゴメヤナギなどといい、中国原産という説もあるが、日本原産であると考えられている』とウィキペディアにありました。

 ところで、大学入試改革のお噂です。“それでも学卒なの?”などと言われた老生が、斯様なお噂を申し上げるのは身の程知らずなことですが、ご容赦を‼‼。
 グローバル社会で求められる思考力、判断力を測ろうと大学入試センター試験に代えて2020年度から実施する新テストについて、文部科学省の有識者会議が最終報告をまとめた、と報道されました(03/26付)。センター試験の改革は、政府の共育再生実行会議が13年10月、「知識偏重で1点刻みの入試からの転換」を目指して提言し、文科省の中央敦育審議会が議論を引き継ぎ、昨年3月からは有識者会議で具体的な制度づくりを進めていたものです。ですが、この報告では当初の理念を満足されておらず、具体的な実施方法なども決まっていないところもある、との指摘があります。つまり、計画(提言)は立派だが実行の段になると諸問題続出となって、計画を達成できそうもない、と言うのが実情の様なのです。
 我が国の大学入試制度は、改革と称する移り変わりの歴史でもあります。
 ~1978年;大学が個別に試験を実施。受験競争が激化し、難問・奇問の出題が続出。79年;国公立大の入試に共通1次試験(5教科7科目)を導入。90年;共通1次試験に代わり、各大学が利用科目などを選べる大学入試センター試験がスタート。また、慶応大がAO入試を実施。【AO入試=高校の調査書、面接、論文などで意欲も含めて合否を決める入試。】以降、全国の大学に広がる。2004年;学力低下への懸念から、国立大の大半がセンター試験で5教科7科目を課す。2006年;センター試験に英語のリスニングテストを導入。2013年10月;教育再生実行会議が、「年複数回実施」などを掲げて、センター試験に代わる新テスト導入を提言。
2014年12月;中央教育審議会がセンター試験の廃止と新テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の新設などを答申。そして、 2016年3月;文部科学省の有識者会議が2020年度からの新テスト導入を盛り込んだ最終報告をまとめる、となります。

 ここから見えるのは、ほぼ10年ごとに入試改革(?)を実施しているのですが、改革しても期待する方向に向かっていないという経過でもあるのです。そして、性懲りもなく、また、“改革”なのです。半世紀近くの間、“手を尽くしても現在の制度では、成果が得られないのであれば制度変更を”と思うのが普通の人の思いでしょう。それを考え付かない、文科省のお役人や有識者と呼ばれる先生方こそ、変革・改革の対象でしょう。
 そこで、改革案を挙げれば、入試時点の学力より、卒業時点の学力重視にすれば、問題は解決するのでしょう。この点は大学教育に関心を持つ多くの方々も指摘することです。ですが、何故、“卒業時点重視”に変えないのか。その原因は大学の先生方の抵抗に違いありません。現在は“思考力や判断力”を有する萌芽のある学生・生徒を教育するのは高校や進学予備校の役目で、大学はそれを選んで教育する、それが役目で、そうならないのは、学生の問題、と上から目線なのです。大学教育者の責任を他に推し付けているのです。この状況を変え様としない、原子力村と同じ構図が教育村(大学教育に関わるお役人や先生方)にもあるのでしょう。既得権益を享受し、安楽に暮らせる世界があるのです。
 この世界も“構造改革”を永田町の先生方に、と思うのですが、残念ながら先生方は7月の参院選に気を奪われていますので、他人ごとに気を遣う余裕なの様子です。杜甫甫です。
 今回も古女(ゴマメ=カタクチイワシの乾燥品)の歯軋りです。
平成27(2016)年3月26日(土):撮影