16/03/21
辛夷の花
    昨日の20日は春分(昼と夜との時間が等しくなる。本格的な春の始まり)でした。“暑さ寒さも、云々”と言いますが、近頃の陽気はやや遅れ気味の様に感じていました。ですが、桜前線は確実に近づきつつあります。今週末にはお花見なんてなことになるのでしょうか。
 図録は、北国ではこの季節の花かもしれませんが、東京ではちょっと時期遅れなのでしょうか。白い花はよい香りのする、と図鑑にありますが、ここでは香りを感じませんでした。
 
 ところで、高浜原発の稼働停止命令についてのお噂です。先々週の金曜日は3・11東北災害から5年目でした。ですから、この命令の決定はその前々日(03/09)でしたので、こちらもチョット出遅れのお噂となりますが、ご容赦を‼‼‼
 “世界一厳しい”と称する原子力規制委員会の新規制基準に合格したとする原発が次々と動き出す状況下、既得権益者の我が原子力村に反抗することはできないのか、と思っていました。ですが、その反抗者が現れたのです。“流れに掉さす”勇気ある人が我が国にいたのです。
 本件の経緯は省かせていただき、この命令の要旨は次のようなものです。なお、これは東京新聞・朝刊(03/10付)から転記させていただきました。
● 原発事故が起きれば環境破壊の及ぶ範囲はわが国を越える可能性さえある。発電の効率性は甚大な災禍と引き換えにすべき事情であるとはいい難い。福島第一原発の原因究明は建屋内での調査が進んでおらず、今なお道半ばで、津波が主たる原因なのかどうかも不明。
● 災禍の甚大さに真摯に向き合い、二度と事故を起こさないとの見地から安全確保溂策を講ずるには、原因究明を徹底的に行うことが不可欠。関西電力と原子力規制委員会がこの点に意を払わないなら、新規制基準策定に向かう姿勢には非常な不安を覚える。
● 過ちに真摯に向き合うなら、対策の見落としで過酷事故が生じても、致命的な状態に陥らないようにするとの思想に立ち新規制基準を策定すべきだ。関西電力の主張や説明の程度では、新規制基準と設置変更の許可がただちに公共の安心、安全の基礎となると考えることはためらわざるを得ない。
 ● 国家主導での具体的で可視的な避難計画の早急な策定が必要。

 この命令は、福一事故発生で“我が国の原発は絶対安全”の神話が崩れたと感じる衆愚にとっては、ごく自然な決定だと思うのです。とは言え、この決定に関西電力を含めた原発再稼働推進派は、不服申し立ての手続きをとるに違いありません。我が政府もこちら側ですから申し立てに賛成でしょう。その後、3月14日付にて関電は不服申し立てをしました。
 ですが、ここから見えることは、我が国の将来のエネルギー確保をどのようにするかを再検討の必要性を感じるのです。2015年にエネルギー基本計画なるものが閣議決定され、2030年代には原発の依存度は20~22%としています。ですが、原発稼働の状況は泥試合の様相で、何れの判決でも訴訟合戦となって、政府が期待する“安定した電源”とはならないように思うのです。その混乱(?)期間中に、世界では再生可能エネルギーなどの技術革新が進み、2030年代の我が国はこの分野で後進国の仲間入り、なんてなことにならないか、が危惧されます。
 アベノミックスとやらが、成果を生まないのは、既存の構造にしがみ付いているからです。構造改革を進めれば、世の中は変わるのです。その結果が成長(つまり、アベノミックスの狙い)でしょう。

 この決定を一つの切っ掛けとして、“新しい道を模索始める”、などとなれば、願いだという“その名を後世に”となるのでしょうが、その気配も見えないところが、辛いところです。今回も古女(ゴマメ=カタクチイワシの乾燥品)の歯軋りです。
平成27(2016)年3月16日(水):撮影